レクリエーションのネタ帳

回想法を取り入れた認知症予防レクリエーション【BEST5】

投稿日:2019年4月20日 更新日:

たつ婆
毎日のレクリエーション。せっかくなら脳が活性化し認知症予防に繋がるものがいいですよね。そのためにはレクリエーションに回想法の要素を入れるの効果的です。

当ブログ『FUNSEED(ファンシード)』では、リハビリやレクリエーションのコツ。高齢者をはじめ、介護・医療業界で働く人を応援する情報を発信しています。

若いころの話や故郷の話を聞くと、高齢者の目が輝きだす。
そんな瞬間を介護現場で体験することが数多くあると思います。

昔の話には、
●自分が頑張っていた経験
●悔しい
●懐かしい
●悲しい
●楽しい
●うれしい
●甘酸っぱい など
たくさんの思いが詰まっているからです。

あなたも小学校の頃の友達の名前を思い出してみてください。
その友達のことを思い出すだけで、先生の顔や一緒に遊んだ場所、教室や通学路など、様々な風景や物語が次々と浮かんでくるのが分かると思います。

昔の話をすると、認知症予防に効果的だといわれている脳血流量が、日常会話をしていたときと比べて、数十倍増加したという研究結果があります。

レクリエーションに回想法の要素を加え、高齢者の眠っている力を引き出していきましょう。

これまでも、介護現場で「回想法」が実践されてきました。

【回想法って何?】
回想法は、昔の思い出に触れることで、脳の活性化を図る方法で、認知症の進行を遅らせる効果も確認されています。
回想法を細かく分類すると、さまざまな考え方や手技が存在しますが、特に難しく考える必要はありません。
「昔のことを思い出してもらうもの」として回想法の要素を取り入れていきます。

【回想法をプラスすることのメリット】
◆脳の活性化・認知症予防が期待できる
加齢や病気、障害などで精神的に落ち込んでいる人も、昔を思い出すことでポジティブな感情を引き出すことが出来る
◆昔の思い出が「もう一度実家に帰りたい」「墓参りに行きたい」などの新しい目標を引き出す
◆忘れている・眠っている感情を引き出すことが出来る

家族のこと、郷土料理、昔の遊び、学校でのできごと、友達のこと、会話の中にあふれだす思い出話をヒントにして、レクリエーションに応用していきましょう。

簡単にできる回想法を取り入れたレクリエーション

昔のおもちゃや、昔使われていた日用生活品を使って、ご利用者のエピソードを引き出していきます。

回想法レクリエーション① 昔のおもちゃや日用生活品で脳の活性化

◆目的・効果

脳の活性化 他者との交流

◆準備物

・昔のおもちゃや、昔使われた日用生活品など
 ※実物を用意できなければ、インターネットで検索した写真でもOK。
・昔の生活を思い出せるような写真
 ※インターネットで検索した写真でOK

◆事前準備

昔のおもちゃや、昔使われた日用生活品など…
めんこ、ベーゴマ、洗濯板、かなだらい、裁縫道具、そろばん、紙風船、竹とんぼ、ブリキのおもちゃ、割烹着、木のしゃもじ、ツバキ油など。
※購入もしくは、ご利用者やご家族から借りる。

昔の生活を思い出せるような写真…
昔の風景、乗り物、俳優の写真、テレビ番組、冷蔵庫や洗濯機などの家電など。写真をインターネットで検索

インターネットには情報がいっぱい!たくさん活用しよう!

実物を用意するのが難しいということであればインターネット上の写真だけでOK。
検索すれば、いくらでも写真が出てきますので、インターネットを積極的に活用しましょう。
以下のように写真を貼りつけ、その下にその名前を書きこむクイズ形式のプリントがおススメ。

◆方法

①グループごとに、昔のおもちゃや日用品に触れてもらったり、昔の写真を見てもらったり、プリントに記入してもらい自由に会話してもらう

②グループによっては話が盛り上がりにくい場合は、昔の思い出を引き出す質問をしていく。
<声かけ例>
「これはどのように使うのですか?」
「○○さんが何歳くらいのときに使っていましたか?」
「この写真はどんな場面ですか?」

◆POINT

・高齢者の答えやそれにまつわる思い出は、とても重要な資料になります。
会話を引き出すきっかけになったり、新たなレクリエーションを生み出すきっかけになったりするからです。
・昔懐かしいものからさまざまな懐かしい、楽しいなどの感情を引き出すことができます。
頑張っていた頃を思い出すことで、「あの頃、あんなに頑張れたのだからまた頑張ろう」「もう一回挑戦してみよう」などと自信の回復させることにつながります。
・脳を刺激し、他者との交流することにより、認知症の進行を抑えたり、気持ちを安定させたりすることも期待できます。

 

回想法レクリエーション② 回想法プリントで脳の活性化

◆目的・効果

脳の活性化 他者との交流

◆準備物

・昔の生活を思い出す質問が書かれたプリント
・鉛筆

◆事前準備

昔の思い出を引き出す質問が書かれたプリントは、下記のような質問事項を書いておく
<質問例>
・生まれ育ったふるさとはどちらですか?
・子どものころよく食べたおやつはなんですか?
・子どものころによくした遊びはなんですか?
・通った学校の名前を教えてください。
・幼なじみの友達のお名前を教えてください。
・初恋の人のお名前を教えてください
・よく行った駄菓子屋の名前を教えて下さい。     など
※質問を考えるときのポイントは、あなたの子供の頃の生活を思い浮かべることです。
小学生の時の1日のスケジュールを思い浮かべ、そこから質問を考えていきます。

◆方法

①プリントに昔の思い出を書いてもらう
昔のことを思い出してもらえるような質問が書かれたA4サイズ1枚のプリントを配り、その答えを個人で、自由に鉛筆で書き出してもらいます。書き出してもらう時間は、15分くらいがよいでしょう。

②出てきたキーワードからそれにまつわる思い出を引き出す
プリントの回答の中からピックアップし、質問を投げかけていきます。
<声かけ例>
「○○さんはこんな遊びをしたんですね。何人ぐらいでやる遊びですか? どんな道具を使うんですか? みなさんこの遊び、知っていましたか?」※もう少し具体的にできますか?1つ遊びの名前入れて…
「○○さんの初恋の人はフサエさんって言うんですね。お付き合いしたりしたんですか? 奥さんに内緒ですか?」
「○○さんが生まれたのは鹿児島なんですね。鹿児島の郷土料理ってどんなものがあるんですか?」

③グループ内で会話してもらう
プリントに書かれた内容をテーマに各グループで会話してもらいます。
脳が活性化しているので自然と会話が広がっていくでしょう。

◆POINT

・書いてもらったプリントを集めて、その書かれた内容をもとに、後日違うレクリエーションとして応用していくことができます。
・昔懐かしいものからさまざまな懐かしい、楽しいなどの感情を引き出すことができます。
頑張っていた頃を思い出すことで、「あの頃、あんなに頑張れたのだからまた頑張ろう」「もう一回挑戦してみよう」などと自信の回復させることにつながります。
・脳を刺激し、他者との交流することにより、認知症の進行を抑えたり、気持ちを安定させたりすることも期待できます。

 

ここからは上記の上記の回想法レクリエーション①②の応用編↓↓

回想法レクリエーション③ 懐かしのお菓子試食大会

上記の回想法レクリエーション①②で出たキーワードのお菓子をおやつの時間に食べてもらうイベント。

懐かしのお菓子を食べ、その思い出を語り合うだけで話に花が咲き、回想法による脳への刺激が期待できます。

 

回想法レクリエーション④ 郷土料理をつくってみる

上記の回想法レクリエーション①②で出たキーワードの郷土料理をみんなで実際につくってみるのも、1つのレクリエーションになります。

割烹着を着たり、木のしゃもじを使ってみるなど、昔使っていた日用生活品で料理を作ってみると、さらに昔のことを思い出すことに繋がります。
みんなで調理することで会話が生まれ、ご利用者同士はもちろん、職員との絆も深まります。
また、普段はお話しするのが苦手なご利用者でも、自分の地元の郷土料理を紹介するという役割を得ることによって話しやすくなります。

 

回想法レクリエーション⑤ 昔の遊びで楽しむ

上記の回想法レクリエーション①②で出たキーワードの昔の遊びを、みんなで実際にやってみると盛り上がります。

みんなで遊ぶことで会話が生まれ、ご利用者同士はもちろん、職員との絆も深まります。
メンコ、コマ、紙風船、お手玉、けん玉、あやとりなどがおススメです。

 

Tさん 女性 92歳の変化
Tさんは回想法レクリエーション②の質問「幼なじみの友達の名前を教えて下さい」の欄には、何も書いていませんでした。ところが、紙風船に触れ、グループで遊びながら会話をしていくと昔の記憶が蘇ってきたのか、最後には5人の友達の名前が書かれていました。さらにその横には、友達と遊んだ時の思い出まで書かれていました。最初の質問の時は「こんなもん忘れてしまったわ。」と言っていましたが、レクリエーションの最後には「○○ちゃんのこと久しぶりに思い出したわ。もう一回会いたいなぁ。」と目を輝かせて話してくださりました。
これこそ回想法の力です。こんな場面を見つけたら「まだまだ脳は衰えていませんね。」「若いころのお話をしていると、きっと体も心も若返るんですね。」と声かけしてみましょう。素敵な笑顔が返ってくるはずです。

  • この記事を書いた人
funseed

介護エンターテイナー石田竜生

作業療法士 ケアマネジャー 芸人 リハビリの国家資格である作業療法士として介護施設(デイケア)で働きながら、大阪よしもとの養成所に通い、フリーのお笑い芸人・舞台俳優の活動を続けている。芸人・舞台俳優活動で培った技術を生かして、一般社団法人介護エンタ―テイメント協会を設立。『人生のラストに「笑い」と「生きがい」を』をモットーに、『介護エンターテイナー』と名乗り活動している。 リハビリ体操に笑いの体操、エンタメ性いっぱいのアクティビティなどを取り入れ、介護現場を『笑い』でいっぱいにするために、日本全国でボランティアやセミナー、講演会講師活動中。開催したボランティアは、のべ150ヶ所を超える。 『介護×笑い』に関する取り組みへの注目度は高く、多くのメディアから取材や執筆の依頼がある。 登録者12000人以上 総再生数200万回以上の YouTubeチャンネルは中高年や介護・医療職から絶大な支持を得ている。【介護エンタ―テイメントチャンネル】で検索!

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