『こんな状況があぶないですよ』と説明してもいいのですが、クイズ形式にして考えながら知識を深めていくことで、より自分が抱えているリスクに対して注意を向けることができます。
クイズで学んでいきましょう!
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この記事の目次
熱中症の知識を高めていこう!
熱中症とは?
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。
気温や湿度が高い環境のなかで
●立ちくらみ
●筋肉のこむら返り
●体に力が入らない
●ぐったりする
●呼びかけへの反応がおかしい
●けいれんがある
●まっすぐに走れない・歩けない
●体が熱い
などの症状がみられたときには、すぐに熱中症が疑われます。
なかでも、高体温、汗をかいていなくて触ると熱い、ズキンズキンとする頭痛、めまいや吐き気、意識障害がある場合は、重症です。
こんな人は特に注意!
乳幼児や高齢者は、熱中症を起こしやすいもの。
暑い日や湿度の高い日には特に気をつけましょう。
●乳幼児
大人よりも新陳代謝が活発で体温が高く、体外に汗を出す汗腺の発達が未熟のため、乳幼児は体温のコントロールがうまくできません。
そのため、外出時には水分補給や服装に気をつけてあげましょう。
●高齢者
年をとると体内の水分割合が少なくなります。さらに高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくいもの。そのため高齢者は熱中症になりやすいのです。加えて、心機能や腎機能が低下していると、熱中症になった時の症状が重くなりやすいという傾向もあります。
熱中症が起こりやすい場所
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。
しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。
実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。
具体的には、次のような環境では注意が必要です。
●気温が高い、湿度が高い
●風が弱い、日差しが強い
●照り返しが強い
●急に暑くなった
●家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることも(室内型熱中症)
救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。
クーラーの使用を嫌がる高齢者は特に注意が必要です。
熱中症を予防するには?
熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。
①気温や湿度を」計って知ろう
高齢者の方は体温の調節機能が落ちてくるため暑さを自覚しにくく、熱を逃がす体の反応や暑さ対策の行動が遅れがち。
気温・湿度計、熱中症計などを活用し、まわりの環境の危険度を知りましょう。
②暑さを避ける
外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなど。
家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整しましょう。
③「室内を」涼しくしよう
日差しのない室内でも、高温多湿・無風の環境は熱中症の危険が高まります。
冷房や除湿機・扇風機などを適度に利用し、涼しく風通しの良い環境で過ごしましょう。
④こまめな水分補給
暑い日には知らずしらずのうちに汗をかき、体内水分量の減少により脱水状態になりやすくなります。
特に高齢者や乳幼児は、体が脱水を察知しにくいため、水分補給が遅れがちです。
のどが渇く前に、定期的な水分補給をしましょう。キュウリやナスなど、水分を多く含む食材を、食事に取り入れるのもよいです。
水分補給のPOINT
コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。
また、汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。
ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点。飲み過ぎには注意が必要です。
ミネラルを補給するには、麦茶などがおススメです。
⑤「お風呂や寝るときも」注意しよう
入浴時や就寝中にも体の水分は失われていき、気づかぬうちに熱中症にかかることがあります。
入浴前後に十分な水分補給をしたり、寝るときは枕元に飲料を置いたりしておくとよいでしょう。
⑥外出時は、体に十分配慮しよう
外出時は、体への負荷が高まることに加え、汗で水分が失われたり、日差しや熱の影響を受けやすくなったりします。なるべく日陰を歩く、服装を工夫する、帽子や日傘し、水分や休憩を十分とって体を守りましょう。
外出時の服装のPOINT
理想は、外からの熱の吸収を抑え、体内の熱をスムーズに逃がす服装。
素材は、吸収性や通気性の高い綿や麻などがいいでしょう。
また、熱がこもらないよう、襟ぐりや袖口があいたデザインもおすすめです。
ちなみに、薄着のほうが涼しいとはいえ、インナーを着たほうが肌とインナー、インナーとアウターの間に空気の層ができ、外からの熱気を遮断してくれます。
⑦「周りの人が」気にかけよう
高齢者や乳幼児は、自分で暑さやのどの渇きに気づきにくいうえ、体調の変化も我慢をしてしまうことがあります。
周りの人が体調をこまめに気にかけ、予防対策を促してあげましょう。
⑧暑さに備えた体作り
ウォーキングやランニングなどの運動で汗をかく習慣を身につけることも、大事な予防法の一つです。
日頃から暑さに身体を慣らしておきましょう。
熱中症の応急処置
①涼しい環境に移す
風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に
②脱衣と冷却
衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げます。
③水分と塩分を補給する
冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料などを。ただし、意識障害がある場合は水分が気道に流れ込む可能性があります。また、吐き気や嘔吐の症状がある場合には、すでに胃腸の動きが鈍っていると考えられるので、口から水分を入れることは避けましょう。
こんなときには医療機関に!
熱中症を疑う症状があり、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。意識がある場合は、前述の応急処置を行います。
ただし、水分を自力で摂れない場合は、医療機関へ。
また、水分を自分で摂れ、必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない場合も、医療機関に行きましょう。
出典:公益社団法人全日本病院協会 熱中症ゼロへ
熱中症クイズで知識を深めよう
知ってるようで知らない!熱中症クイズ9問!
【問題1】
熱中症は気温が高く、湿度が高いときにおきやすい?
〇か? ×か?
【問題2】
熱中症は体の中の熱を外に逃がせなくなることでおきる?
〇か? ×か?
【問題3】
太陽の光が入らない室内でも、暑さと湿度で熱中症になる?
〇か? ×か?
【問題4】
エアコンや扇風機で部屋の温度や湿度を下げると熱中症はふせげる?
〇か? ×か?
【問題5】
水分をしっかりとると、汗がたくさん出て熱中症になりやすい?
〇か? ×か?
【問題6】
熱中症になっても、命にかかわるほど体調が悪くなることはない?
〇か? ×か?
【問題7】
水分をとるときには、水よりもお茶やコーヒーのほうが良い?
〇か? ×か?
【問題8】
熱中症にならないためには、水分のほかに塩分をとるのが良い?
〇か? ×か?
【問題9】
熱中症になってしまったら、できるだけ風を体に当てるほうが良い?
〇か? ×か?
答え
【問題1】 ○
熱中症は主に「気温が高い場所」「湿度が高い場所」で起こりやすい。
たとえば、外出したり、バスや電車を待っていたり、庭で草むしりをしていたり、ずっと太陽の下にいるときは、特に注意が必要です。
外にいるときには、日かげや風通しの良い場所で休んだり、家にいるときにはエアコンや扇風機を使って、部屋の温度や湿度を下げたりすることが大切です。そして、「水分をとる」ことを忘れないようにしましょう。
【問題2】○
人間の体の中では、常に「熱」が作られています。その熱は、皮膚から外ににがしたり、あせをかいたりして、体の中にたまらないようにしています。
ところが、気温が高い場所や、湿度が高い場所に長くいると、体温調節機能が上手くはたらかず、体の中の熱を外ににがすことができなくなってしまい、体の中に熱がたまって体温が上がったり、急にたくさんのあせをかいたりして、体の中の水分や塩分が失われてしまう。
【問題3】○
たとえ室内や夜でも、気温が高くて風通しの悪い部屋にいるような場合にも、熱中症になることがあるので気を付けましょう。
【問題4】○
家の中にいても、暑くなって汗が出るようなら、エアコンや扇風機を使って、部屋の温度や湿度を下げたり、風の流れを作ったりして、できるだけ涼しくなるようにしましょう。
【問題5】×
水分をとる場合には、できるだけ「水」を飲むようにしましょう。そして、「のどがかわいた」と感じる前に、少しずつ「水」を飲むように心がけましょう。
【問題6】×
熱中症は、命にかかわるほど体調が悪くなることがあります。
声をかけても反応がなかったり、体が震えているようなときは、急いで病院でみてもらうことが大切です。
【問題7】×
お茶やコーヒーをたくさん飲むと、尿を出そうとする「利尿作用」がはたらいて、体の中の水分が足りなくなってしまうことがあるから注意しましょう。
【問題8】○
水分だけでなく塩分もとりましょう。汗をかくと、体の調子を整えるために必要な塩分も、汗と一緒に体の外に出て行ってしまいます。
毎日食事をしっかり食べて、塩分を蓄えておくことが大切です。たくさん汗をかいたときは、スポーツドリンクを飲むことも良いです。ただし、糖分・塩分の取りすぎになるので飲みすぎは良くありません。
【問題9】○
熱中症になってしまったら、すぐに日かげや涼しい部屋に移動して、ゆっくり休むことが大切です。体にたまった熱を逃がすために、うちわや扇風機を使って、体に風を当てるようにしましょう。
出典:関西電力
言葉で説明するよりも、クイズ形式にしてレクリエーションにすることで、楽しく知識を深めることができます。
暑い夏!
熱中症を予防していきましょう!