こんにちは、作業療法士・介護エンターテイナーの石田竜生です。
現場でよく聞くこの声。
「レクとか体操とか、忙しいのにやってる余裕ないよ…」
「これって本当に意味あるの?自分の仕事増えてない?」
「正直、やらされてる感が強くてやる気出ない…」
――そう思っている介護職の方、多いのではないでしょうか。
でも実は、レクや体操って“自分たちの仕事をラクにするため”の超実用的なケアなんです。
今回は、「なぜ今、介護職がレクや体操に関わるべきなのか」を現場目線でお届けします。
この記事の目次
そもそも…レク・体操って誰のため?
もちろん主役は利用者さん。でも、もう一人の主役がいます。
それは――あなた自身(介護スタッフ)です。
「楽しませるため」「ヒマつぶしのため」ではありません。
レクや体操は、利用者の機能を保ち、結果としてスタッフの負担を減らすケアなのです。
【身体機能アップ】=「介護量ダウン」になる
✅体操を続けると…
●立ち上がりがスムーズになる
●ベッドから自力で起き上がれる
●移乗・トイレ介助の回数や手間が減る
これはつまり…
腰への負担が減る・時間に余裕ができる・1人で対応しやすくなる!
「歩ける人」を1人増やすだけで、スタッフ1人分の時間が浮くことだってあるんです。
【日中の活動量UP】=夜勤スタッフの強い味方
「昼間ほとんど動かず、夜にウロウロ・頻回コール・不眠」
…こんな利用者さん、いませんか?
体操やレクでしっかり体を動かすと、夜ぐっすり眠りやすくなります。
つまり、夜勤スタッフの大敵「夜間徘徊・ナースコール連発」の予防にもつながるんです。
さらに家族さんの介護負担にもつながりますね。
レクや体操は、夜勤の“未来を変える”昼間の一手!
【認知症ケア】にもつながる
体を動かす・声を出す・周りと関わることで、
●表情が出てくる
●会話が増える
●イライラ・拒否的態度が減る
といった「心理面での変化」もよく見られます。
結果として、ケア中のトラブルや介助の困難さが減るケースも。
【レクや体操が“武器”になる】という発想
「やらされてる」「意味がない」と思ってやるレクや体操は、しんどいだけ。
でも、
「これって自分の仕事がラクになるための先行投資かも」
「一緒にやればこの人、少しずつ動けるようになるかも」
と捉えるだけで、見え方がまるで変わってきます。
とはいえ、やる気が出ない時もある…そんな時は?
✅「全部ちゃんとやらなくていい」と思う
→ 完璧を目指すより、“できたこと”に目を向けて
✅「利用者の笑顔」を見つける
→ その笑顔が、実はあなたの“やる意味”になっています
✅「誰かの未来が変わるかも」と思ってみる
→ 動けるようになる、笑えるようになる、夜に眠れるようになる
→ その1歩に、あなたが関わっていることを忘れないでください
✅とはいえ、「毎回レクを考えるのは大変」「体操の指導に自信がない」
という声もよく聞きます。
そんな時は、DVDやYouTubeなどの映像教材に頼るのも大いにアリです。
映像に合わせて一緒に動くだけでも十分効果がありますし、職員も一緒に楽しみながら進行できるのがポイント。
私も、現場で使いやすい体操DVDや、YouTubeで無料配信している体操動画を発信しています。
「今日はネタがない…」そんな日に、ぜひ活用してみてください。
▼介護エンターテイナーのDVDはこちら
https://funseed.thebase.in/
▼【介護エンターテイメントチャンネル】はこちら
https://www.youtube.com/@grandma-t
まとめ “自分のため”にレクや体操をしてもいい
レクリエーションや体操って、「誰かのため」だけじゃなくていいんです。
「自分の腰のため」「夜勤の負担を減らすため」でもOK。
むしろ、それが続ける理由になるし、正しい視点だと思います。
今日のレクや体操は、
利用者さんの未来だけでなく、あなたの働き方の未来も変えるかもしれません。
最後に一言
「やらされるケア」から「役立つケア」へ。
レクと体操は、現場の味方です。
この記事が、少しでもあなたのモヤモヤに寄り添えたら嬉しいです。