こんにちは、作業療法士・介護エンターテイナーの石田竜生です。
今回は、全国の介護施設でレクリエーションや体操を行ってきた経験から見えてきた「ウケる!続く!盛り上がる!」レクリエーションと体操のコツを10個にまとめました。
「レクがマンネリ化してきた…」
「みんなバラバラで参加してくれない…」
そんな現場でこそ役立つリアルなノウハウです!
この記事の目次
1. 声かけは「明るく具体的」に!
「やってみましょう」ではなく、「右手をグーにして、上にあげてみましょう!」のように、明るく・動作がイメージできる言い方が大事。
「〇〇さん、できてますよー!」という名前呼び+肯定のシャワーも効果抜群です!
●声かけは明るく具体的に
「やってみましょう」ではなく「右手を上げてみましょう」など、指示は明確に
●できたことを褒める(肯定する)
「すごい!」「いいですね〜」など肯定のシャワーがやる気を引き出します
● 観察力が命
認知症の方、身体に不自由のある方など、それぞれの状態や反応を見ながら柔軟に対応
2. まず“見てるだけ”でもOKな空気を
「全員参加」にこだわりすぎると、逆に拒否されます。
「見るだけでもOK」「途中からでも歓迎です」というゆるい空気感が、結果的に参加者を増やします。
3. “できた体験”を積んでもらう
難しい内容や速すぎる体操は、失敗体験につながりやすいです。
反復・ゆっくり・成功しやすい内容で、「できた!」という達成感を味わってもらいましょう。
4. 椅子に座ったままでできる体操が基本
車いすや立位不安定な方も多いため、座ったまま全員が参加できる体操を基本にします。
そこから元気な方には、立ってバージョンを“おまけ”で追加するイメージが◎。
5. 音楽とリズムは最強の味方
昭和歌謡や童謡に合わせて体を動かすだけで、自然と笑顔と手拍子が出ることも。
音楽をかける余裕がなくても、「いち、に、さん、し!」のリズム声かけだけでも効果あり!
6. クイズ・脳トレ系レクは“ヒント多め”が盛り上がる
高難度にする必要はありません。「あ〜それ知ってる!」と思い出せた時のうれしさが目的です。
例:イントロクイズ、漢字当て、間違い探し、しりとりなど
季節感と言えばこの記事 これさえあれば毎日楽しめる⇓
7. 創作レクは「残るもの」があると自尊心アップ
塗り絵、貼り絵、カレンダー作りなど、形として残るレクは満足度が高いです。
作品が飾られると、「ここに自分の居場所がある」と感じてもらいやすくなります。
さらに、その作品を施設内に飾ったり、ご家族に写真で見てもらったりすることで――
「お父さん、まだこんなことができるんだ!」
「すごい!前より手先がしっかりしてる気がする」
と、家族のまなざしがポジティブに変わることも少なくありません。
これは、家族にとっても大きな安心につながり、「会話のきっかけ」や「訪問の動機」にもなるのです。
創作レクは、単なる作業ではなく
👉 本人の“生きがい”になり、家族との関係をつなぐ架け橋にもなっていく。
まさに、「残るもの」には、心を動かす力があるのです。
✅8. 季節行事ネタはテッパン!
節分、七夕、敬老の日…日本の四季行事は、それだけで盛り上がる“スーパーネタ”です。
可能なら、行事のうんちくや昔話をトークに混ぜるとさらに効果的。
✅9. 職員が“本気で一緒に楽しむ”と空気が変わる
指導者としての立場ではなく、「一緒に楽しむ仲間」として動くと、場が一気に柔らかくなります。
恥ずかしがらず、職員も全力で体を動かしてこそ、参加者も安心して乗ってくれます!
✅10. スローガンは「やらせない。やりたくさせる」
強制参加ではなく、「楽しそう」「自分にもできそう」と思ってもらえる工夫を。
「できるように手助けする」よりも「やりたくなる空気を作る」が大事なんです。
💬まとめ|“楽しい場”をつくるのは、あなたの笑顔とひと声から
レクリエーションや集団体操の目的は、「健康のため」だけではありません。
そこに「笑い」「会話」「動き」「自己肯定感」があるからこそ、人生にハリが出るのです。
ぜひ、今日のレクや体操の前にひとつだけ思い出してください。
「やらせない。やりたくさせる」
この言葉を胸に、現場でのあたたかい時間をつくっていきましょう!