レク・体操のコツ

【現場から発信】なぜレクリエーションや集団体操が大切なのか?|その意義・目的・ねらいを改めて見つめよう

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こんにちは。作業療法士・介護エンターテイナーの石田竜生です。

日々のレクリエーションや集団体操、当たり前のように取り入れているけれど――

ふと、こんなふうに思ったことはありませんか?

「これって本当に意味あるの?」

「何のために毎日やってるんだろう?」

実はそこには、高齢者の心と体の“いま”を支える大切な目的がいくつも隠れています。

今回は、あらためて「レクや体操って何のためにあるの?」をわかりやすくお伝えします。

 


レクリエーション・集団体操の“3つの大きな意義”

①【身体機能の維持・改善】

加齢とともに衰えやすい筋力・柔軟性・バランス感覚を、楽しく動きながら保つことができます。

💡ポイント

「やらされるリハビリ」ではなく、「楽しみながら動くことで結果的にリハビリになっている」ことが大事!

②【認知機能の刺激】

クイズ、しりとり、歌、拍手などを交えながら、「考える」「思い出す」「反応する」ことで、脳にも良い刺激が入ります。

💡ポイント

難しすぎず、成功体験が得られる内容で、“できた”の喜びを積み重ねましょう。

③【心の安定と社会的つながり】

人と笑い合ったり、拍手をもらったり、声をかけ合ったり…

レクや体操の場は、自己肯定感や安心感が育つ「心のリハビリ」でもあるのです。

💡ポイント

「仲間と一緒にできた!」という感覚が、日々の生活意欲にもつながります。

 


レクや体操の“ねらい”は人によって違っていい

利用者さん一人ひとりの背景はバラバラ。

ねらいも「体を動かしたい人」「会話がしたい人」「笑いたい人」など、いろいろです。

だからこそ、こんな視点を持つことが大切です

目的          内容例
運動面のねらい     関節可動域の維持、転倒予防、筋力低下防止など
認知面のねらい     記憶・注意力の刺激、判断力の活性化
心理・情緒面のねらい  孤独感の緩和、自信の回復、役割の再発見
社会性のねらい     他者との関わり、コミュニケーション力の維持

これらすべてを一度に叶える必要はありません。
今日のレクや体操で、どんな「ひとつの目的」を届けたいか?


それを意識するだけで、場の質は大きく変わります。

 


「生活に楽しみを」こそ、最大の目的

私たちが目指すのは、単なる機能訓練ではなく――

「今日も、ちょっと楽しかった」

「また、明日も来たいな」

そんな気持ちを、少しでも引き出すこと。

介護施設での日々を、誰かの“生きる時間”として大切にすること。

レクや体操はそのための、かけがえのない手段なんです。

 


まとめ “意味のある時間”を、一緒につくろう

レクリエーションや集団体操は、「ヒマつぶし」でも「おまけ」でもありません。

心と体と社会とのつながりを育てる、大切なケアの一環です。

現場でレクや体操を担当しているみなさん、あなたのひと声と笑顔が、今日も誰かの元気を支えています。

ぜひ、そんな誇りを持って、これからも一緒に楽しんでいきましょう!

 

  • この記事を書いた人
funseed

介護エンターテイナー石田竜生

作業療法士 ケアマネジャー 芸人 リハビリの国家資格である作業療法士として介護施設(デイケア)で働きながら、大阪よしもとの養成所に通い、フリーのお笑い芸人・舞台俳優の活動を続けている。芸人・舞台俳優活動で培った技術を生かして、一般社団法人介護エンタ―テイメント協会を設立。『人生のラストに「笑い」と「生きがい」を』をモットーに、『介護エンターテイナー』と名乗り活動している。 リハビリ体操に笑いの体操、エンタメ性いっぱいのアクティビティなどを取り入れ、介護現場を『笑い』でいっぱいにするために、日本全国でボランティアやセミナー、講演会講師活動中。開催したボランティアは、のべ150ヶ所を超える。 『介護×笑い』に関する取り組みへの注目度は高く、多くのメディアから執筆・出演の実績がある。 登録者40000人以上 総再生数900万回以上の YouTubeチャンネルは中高年や介護・医療職から絶大な支持を得ている。【介護エンタ―テイメントチャンネル】で検索!

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