道具なし・準備ゼロでできる高齢者レク|思い立った5分後に始められる6つの形(作業療法士監修)

道具なしレク 準備ゼロでできる6つの形 レク・体操のコツ

道具を使うレクは見栄えがします。写真映えもします。
でも現場では、準備・配布・回収・片づけがある時点で、実施される回数が減ります。

この記事では、何も用意しなくても、その場で始められる形だけを集めました。思い立った5分後にできます。

道具を使わないことの、本当の利点
準備した人しかできない、が起きない……誰が担当しても同じようにできます
席を移動しなくていい……転倒の機会が減ります
中断できる……途中でやめても、片づけが要りません
その場で始められる……「時間が空いた10分」に使えます

① 声だけ:数える・そろえる・叫ぶ

準備ゼロで、いちばん場が動く形です。「せーの」で数を数える、かけ声をそろえる。正解がないので、答えられない方が出ません。
声が出るということは、息が吐けているということ。飲み込みの練習にもなっています。

② 手だけ:にぎる・開く・折る

机も道具も要りません。にぎったら必ず開くまでをセットにしてください。開く力のほうが先に落ちます。

③ 足だけ:足踏み・かかと上げ

座ったまま、足の裏を床につけたままできます。ふくらはぎは「第二の心臓」。長く座っている日ほど、ここを動かしてください。

④ 上半身だけ:伸ばす・ひねる

棚の物を取る、振り返る。生活のなかでいちばん先に減っていく動きです。

⑤ 口だけ:食事の前の1分

だ液腺のマッサージ、かむ動き、大きく口を開ける。食事の直前に入れるのが、いちばん効きます。時間を空けると元に戻ります。

⑥ 頭だけ:思い出す・数える

「花の名前を順番に」「祝日の名前を」。道具どころか、体も動かさずにできます。体調が悪い日、暑い日にも使えます。

作業療法士から、ひとこと

私は現場で、華やかな道具レクほど実需が少ないと感じてきました。準備が要る、席を移動する、片づけがある。どれも人手を使います。
そして道具レクは、用意した人しかできないという問題も生みます。その人が休んだ日、レクは止まります。
道具がいらない形は地味です。でも、毎日できるものだけが、体を変えます。週に1回の華やかなレクより、毎日の5分のほうが、半年後の差は大きくなります。
もうひとつ。道具がないと、職員は利用者さんの方を見ます。道具があると、道具を見ます。この違いは思っているより大きいと感じています。

スタッフの方へ

道具レクをやめる必要はありません。「道具がなくてもできる形」を、いくつか手札に持っておくという話です。
送迎が遅れた10分、入浴の待ち時間、行事の合間。そういう時間に使えるものが3つあれば、1日の過ごし方が変わります。

この記事を書いた人

介護エンターテイナー・作業療法士 石田竜生

石田 竜生いしだ たつき

介護エンターテイナー®/作業療法士/介護支援専門員(ケアマネジャー)
株式会社おふとん 代表取締役

リハビリの国家資格をもつ作業療法士として現場に立ちながら、大阪よしもとの養成所で学んだ技術を介護に持ちこみ、「笑って続く介護予防」を全国に届けています。
このサイトの記事は、実際に現場で使ってうまくいったものだけを書いています。

  • 全国での講演・研修 500回/体操教室 150回(のべ5万人)
  • 介護レク専門誌「月刊デイ」「レクリエ」2誌に連載
  • YouTube登録者 5.7万人/総再生1,500万回以上
  • NHK・日本経済新聞ほか メディア出演多数
レク・体操のコツ
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